平成23年度市民歯科保健8020運動・歯の長寿賞表彰式
80歳以上で20本以上の歯を保つ「8020運動」の推進のため「いい歯の日」(11月8日)を前に平成23年11月6日(日)午前10時より山形市総合福祉センターの交流センターで平成23年度市民歯科保健8020運動・歯の長寿賞表彰式を開催した。
今年度は男性110名、女性117名、合計227名の応募があり、80名あまりの受賞者が出席された。
高田専務理事の司会のもと、斎藤副会長の開会の辞に続き逸見会長より「歯の長寿賞を受賞された皆様、本当におめでとうございます。この『8020運動』は80歳以上で20本以上の歯を保とうという運動であります。20本以上の歯があればほとんどのものをしっかり噛んで食べられることがわかっています。このためおいしい食事や楽しい会話もでき、毎日の生活を明るく健康に過ごすことができます。その一方で日本は例を見ない速さで高齢化社会を迎え、介護を要する人口が増えており深刻な社会問題になっています。平均寿命から介護年数を引いたものが健康寿命と呼ばれていますが、健康寿命を平均寿命に近づけることが健やかな高齢化社会を作ることにつながります。その様に健やかに過ごしていただくには体の健康が欠かせません。体の健康はお口の健康と密接に関係しており歯周病などあると糖尿病や心臓病へ悪影響を及ぼし、一方健全な歯が多く残っていると健康寿命が延び、認知症や感染症予防になることが知られています。皆様と同じように20本以上の自分の歯を有するということはお口の機能を維持増進し、食と会話という人の根幹に係わる生きる力が増してまいります。どうぞこれからも健康で楽しい生活を送っていただきたいと思います」との挨拶があった。続いて市川昭男山形市長より、「歯の長寿賞を受賞なされた皆様、誠におめでとうございます。山形市では、80歳で20本以上の自分の歯を持つ人の割合を国で掲げている目標の2倍の40%にすることを目標にしています。平成18年にはその割合が39.9%とほぼ目標を達成しており大変うれしく思っています。また食事を拒否していた患者さんの話を例に挙げ、食べ物を噛んで口から摂取することは非常に大切なことであり、そのためには自分の歯を残すことは大切なことです。皆様これからも歯を大事にして益々健康にお過ごしください。」と祝辞を述べられた。続いて斎藤淳一市議会議員より祝辞をいただいた後、昨年度より協賛いただいている山形市協同組合代表理事組合長の長澤豊様からの祝電が披露され審査報告へ移った。
峯田理事より審査報告として「平成23年度の応募総数は男性110名、女性117名の合計227名でした。このうち残存歯28本以上の方は44名、健全歯は20本以上ある方が14名でありました。本年度の最優秀賞は、千田良吉さんと武田喜久子さんの2名が、特別賞は最高齢の斎藤善太郎さんが選ばれました。千田さんは残存歯が28本のうち28本が健全歯と武田さん残存歯が32本のうち31本が健全歯でした。なお千田さんは先日行われた県の『8020運動』においても最優秀賞を受賞しておられます。また4組のご夫婦が同時に受賞されました」と報告された。
引き続き表彰に移り最優秀賞受賞のお二人には逸見会長より、特別賞受賞者には市川市長より表彰状が贈られ、記念品の「つや姫」を斎藤市議会議員より贈られた。優秀賞受賞者には逸見会長より一人一人に表彰状と記念品が贈られた。受賞者を代表して千田さんより「本日は歯の長寿賞を頂きまして本当にありがとうございます。1日3回の歯磨きと定期健診の積み重ねが受賞につながりました。これからも自分の歯を生涯大事にしたい」と謝辞を述べられた。引き続き鬼頭理事、大沼理事の誘導のもと、口腔機能の維持増進を図る健口体操を出席者全員で行った。アトラクションとしては山形大学音楽芸術コースの皆さんより「あの鐘を鳴らすのはあなた」「時代」「荒城の月」「ふるさとの四季」「故郷」の5曲を披露していただいた。
最後に斎藤副会長の閉会挨拶の後に出席者全員で記念撮影を行い、無事解散となった。
今年も8020運動の長寿賞へ多数ご応募いただきありがとうございました。本表彰式は平成2年より山形市と共催で行っており今年で22回目となった。今年は227名と大変多くの方が受賞された。8020達成者の割合は年々増加しておりますが、その一方で高齢者人口は益々多くなっており8020非達成者数も増加しているともいわれております。今回受賞なされた方々は80歳を超えておられるとは思われない程お元気で、歯と全身の健康との関連をあらためて実感させられ、今後も更なる運動の普及、啓発を行っていかなければならないと感じた。