平成26年度「歯と口の健康週間事業」報告
今年度も、山形市歯科医師会の依頼を受け、YDV劇団の幼稚園訪問並びに障がい者福祉施設における無料歯科検診と歯科保健指導を行いましたので、下記の通り報告すます。
1.訪問先
(1)幼稚園・保育園
訪問先 | 日時 | 人数 | DH数 | 内容 |
南沼原ひまわり幼稚園(高堂) | 6/5(木) 10:00-11:30 |
217名(年長児73名3クラス) | 4名 | 人形劇・赤染め・歯科保健指導 |
蔵王めぐみ幼稚園(蔵王成沢) | 6/11(水) 10:20-11:40 |
38名(年少児5、年中児16、年長児17名) | 4名 | 人形劇・赤染め・歯科保健指導 |
(2)障がい者福祉施設
訪問先 | 日時 | 人数 | Dr | DH数 | 内容 |
エコファームもとさわ(検診場所:長谷堂) | 6/4(水) 13:30-15:00 |
19名 | 金谷宏 | 3名 | 無料歯科検診相談・赤染め・歯科保健指導 |
デイサービスセンターアイアイ(東青田) | 6/19(木) 13:30-15:00 |
11名 | 佐々木琢哉 | 3名 | 無料歯科検診・相談・赤染め・歯科保健指導 |
2.内容など
(1)幼稚園
南沼原ひまわり幼稚園は平成12年、蔵王めぐみ幼稚園は平成11、12、22年と過去に訪問しており、今回で2度目、4度目の訪問となりました。以前から、新規の申し込みが少ないことを残念に思っていましたが、園の予定が立たないとか、事業内容がかわらないなどの理由からでしょうか?何度も同じ幼稚園を訪問しています。
内容は、例年どおり全園児対象の人形劇とクラス毎指導(年長児には赤染めによる指導、年中、年少には赤染めなしのブラッシング指導と歯科保険指導)を行いました。
協力歯科衛生士の感想からは、2つの園とも人形劇が好評(乳幼児の発達は昔も今も変わらないようです。)で、またお願いしたいとの声があったようです。意地悪キツネとのんびりカバ、おりこうウサギ、やさしくしっかりしたライオン先生(歯科医師)が登場する人形劇は、台本が同じでも年度ごとに派遣出来る歯科衛生士が替わるため、配役も替わり、本来の歯科衛生士の仕事以上に練習に励んで臨むので、苦労が報われる思いです。
クラス毎指導は、コップや歯ブラシ、タオルなどの準備をする、話を聞く、ぶくぶくうがい、歯磨きをするなど、順序よくスムーズに進められた所とそうでなかった所があり苦労したようです。事業の打ち合わせの重要さと、臨機応応変に対応できる力量が必要だと再確認しました。
(2)障がい者施設
障害福祉サービス指定事業所の中から、集団での指導に対応できる就労支援B型の施設に、初めて訪問となりました。検診も赤染めによる指導もスムーズに出来、ご本人や施設にとって一大イベントが無事終了して、感謝の言葉をいただきました。検診者30名の結果の主なものを検診結果票を元に下記にまとめてみました。
口腔清掃の状況
あり | なし | |
歯垢・歯石 | 23 | 7 |
刷掃法の改善の必要度 | 25 | 5 |
治療の必要性
あり | なし | |
歯垢・歯石 | 23 | 7 |
石歯周病の処置 | 25 | 5 |
その他
カリエスフリー、処置歯1本のみ、すれ違い咬合、各1名
治療痕跡あり26名、なし4名など
結果
口腔内は個人差が大きく、20歳代、30歳代前半の若い方の一部の方は、定期的にメンテナンスを受けていたり、フッ素塗布の経験があったりと良好な状態の方が多いと思いました。40歳~70歳代の方は口腔清掃状況不良の方は多く、ほとんどの方に刷掃法の改善の必要性がありました。多くは治療の経験があったのですが、新たなう蝕や歯周病の●患、新たな義歯の必要性もありました。今回の事業が歯科検診に繋がって、良好な口腔状況を取り戻し、一生涯快適な生活が送れることを切に望んでいます。職員の方からの働きかけやご家族の協力、ご本人の意識改革など難しい問題ではありますが、微力ながらお伝えしてきました。また、検診場所の説明不足から、マスコミ取材がなかったことを申し訳なく思っております。
ご協力いただいた皆様に感謝し、山形県歯科衛生士会では、会員の益々の資質向上に努めて参りたいと思っております。今後ともご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。
山形県歯科衛生士会 理事 渡邊まり子