平成22年度「歯と口の健康週間事業」報告

今年度も、山形市歯科医師会の依頼を受け、YDV劇団の幼稚園・保育園訪問並びに障がい者福祉施設における無料歯科検診及び歯科保健指導を行いましたので、下記の通り報告します。

1.訪問先
（1）保育園・幼稚園

（2）障がい者福祉施設

2.内容など
（1）幼稚園・保育園
南光幼稚園は平成17年に、蔵王めぐみ幼稚園は平成11、12年に訪問しており、今回2度目、3度目の訪問でした。南光幼稚園では、園医の里美先生の電話での事前指導のもと、さとみ矯正歯科のスタッフ歯科衛生士2名の見学と保護者を迎えて歯科保健指導を行いました。歯の衛生週間初日ということで、マスコミの取材を受けながら熱心に歯磨きをする園児達が印象的でした。蔵王めぐみ幼稚園では、後日、昼食後に歯磨きを実施することになった旨の報告を頂き、3度目の訪問の成果と喜んでいるところです。
子供達には、生涯に渡って自分の歯に関心を持つことで健全な口腔環境を築き、元気に活躍することを願っております。

（2）障がい者福祉施設
2つの施設とも昨年は私たちの力不足を痛感したため、引き続きの訪問とさせていただきました。最初の訪問先の向陽園は、昨年同様に歯科検診重視とし、50名を選別してスムーズに実施できるようにして、昨年出来なかった方も今年はほとんどの方が検診可能となりました。ただ今回の検診結果から、昨年の検診後の歯科受診が成されなかったために、う蝕や歯周病の悪化、義歯の未使用な方など多数見受けられ残念に思います。他の通院などで忙しいと聞いておりますが、入所者の皆さんにとって、今回の歯科検診が活かされることを願っています。恵光園は以前より昼食後毎回、本人や職員の介助により歯磨きを実施している施設です。各人の歯ブラシとコップが洗面所脇に整然と並び、食後の歯磨きが習慣化されている様子が伺えます。今回はいつものように歯磨きを実施してもらい、本人と職員に対して個別対応での指導を実施しました。職員の皆さんは（園医の小林伸之先生からの電話での事前指導のもと）未熟な私たちの指導にも熱心に耳を傾け、日頃の疑問点を確認していました。
また、食事の様子も見学させていただきましたが、今回は特に「良く噛んで、食事を味わって安全に食べる」ということの難しさを痛感しました。障がいがある方に対して、既に習得している食べる機能をより良く変更する事への指導、また口腔清掃についての指導など、難しさを実感したところです。
今後も会員の益々の資質向上に努めてまいりたいと思いますので、ご指導よろしくお願い致します。

山形県歯科衛生士会　理事　渡邊まり子